易とドラえもん

新宿占い サロン・ド・ミネ 南田緑香

 ドラえもんが大好きとおっしゃるお客様から「易はドラえもんみたいですね」と言われました。
 長い物語の中にこんなエピソードがあるそうです。

 あるときのび太はドラえもんといっしょに自分の未来をのぞき、その未来をうれしいと思ったそうです。しかし、気がつきます。
「ドラえもんに助けてもらうと、良いと思っている未来も変わってしまうのでは?」
 ドラえもんにあの手この手でピンチを救ってもらっているので助かっています。でも、このままでは、良いと思っている未来が違う結果になってしまうのではないかと悲しくなって、のび太は泣き始めます。
 泣きやまないのび太にドラえもんは諭します。
「未来の最終的な結果は変わらないんだよ。だけど、そこにたどり着くまでの途中経過は別の未来になるから、君が感じることや考えることは変わっていくんだ。」
(注:セリフはそのまんまじゃありません。お客様の言葉を要約しました)
 そのお客様はこの場面を読んで、子ども心に「ゴールすることより、途中で経験することにこそ価値がある」と発見したそうです。その場面が大好きで、それで易がドラえもんに似ていると教えてくださいました。

 わたしも易で未来の決着は変えることはできない、と思います。
 でも易で、大難を小難にすることはできると思います。それから、結果に至るまでの時間の不安や迷いを減らすこともできるでしょう。
 悪い未来が予測されたとき、選択肢が他にあるのならば、悪い未来に行く道を選ばなければ良いのです。けれど、逃げてばかりではいられないのが人生ですよね。

 どうしてもやらねばならないとき、乗り越えなくてはならないとき、易に示されたような最悪の結果にならないように、少しでも楽に過ごせるように、なんとかなんとか頭を巡らせて五行を使い、今取るべき行動を提案します。それこそが易者の役割だと考えています。
 例えば台風が来くるという結果は避けられないけれど、住む場所や家の建て方を変えることで、大きな被害は免れることができるかもしれません。
 事実は変わらなくても途中目にするものが変われば、苦しさが楽しみに変わることだってありますよ。着目点が変われば、こだわりがほんとうに必要なのか虚しいものかも確認できます。不要な執着を切り捨ててすっきりした人生を送ることだって可能かもしれません。
 
 そう考えるとまさしく易ってドラえもんみたいだな、と思います。

南田